お買い物に行くと「いらっしゃいませ~ご試食いかがですか」の呼び声を聞く事がよくあると思います。
私自身もマネキン業をするようになってからは、試食販売を見かけると無意識に足が向いてしまうように…(笑)
やっぱり同業者としては、他のマネキンさんがどういう風にセールストークしているかなど気になってしまう。
でもこの試食販売をする目的や、その効果って意外と知られていないんですよね。
きっと多くの人はスーパーが、試食を配る人を雇っていると思っている人も、多いんじゃないでしょうか?
実はスーパー側は商品のメーカーに、マネキンの販売場所を借しているだけなんです。
だから別にスーパーが、うちで試食販売して欲しいと、頼んでいるわけじゃないんですよね!
もちろん販売スペースを貸す側にも、それなりのメリットがあります。
そこで今回は、試食を配る事で得られる効果を詳しく説明します!
テレビCMとの相乗効果
新しい商品が出ると、まずテレビCMで目にする事が多いと思います。
大手メーカーはそれぞれ力を入れて、有名なタレントさんを起用しますよね。
テレビの効果はやっぱり絶大で、それだけでも十分商品のアピールになります。
だけどより多くの人に新商品を知ってもらうには、CMだけでは伝わらない部分も多いのは事実。
特に食品だと実際に食べてみないと、味や食感匂いなど分かりません。
だからわざわざお金を払ってマネキンを派遣するんですね。
ちなみに新商品をマネキンがPRするのは、テレビCMが流れだしてからが多いです。
理由はもちろんCMで商品を覚えてもらってからの方が、お客さんの食いつきがいいから!
その効果を一番実感したのは、CMで流れるフレーズが印象的な、【米久のあらびきウィンナー】でした。
ウィンナーを食べて感動している殿様に、男の子が「ごてあらぽーだよ」って教えてあげる内容です。
実際に米久の試食販売した時、「ごてあらぽーのCMで宣伝しているウィンナーですよ~!」
この一言でほとんどのの人が「あ~あれね!」という感じですぐに分かってくれました。
先にCMで商品名を宣伝する事で、お客さんも新商品だと認識してくれます。
そうすると試食販売する時も、出演しているタレントさんの販促ポスターを試食台に貼ったりと。
お客さんに商品の説明をする時も、すごーくやりやすくなるんですよ!
CMでは伝わらない部分を知ってもらえる
いくら画面越しで美味しそうに見えても、食べてみないと実際の味が分からない。
食品の場合はやっぱり味、匂い、食感の3つが大事ですよね。
お客さんが実際に商品を購入するスーパーで、試食をしてもらえれば一番手っとリ早くこの3つを実感してもらえます。
日用品でも化粧品やシャンプーとか日用品がありますしね!
まずは試してもらって商品の良さや、自分に合うかどうかを知ってもらう。
試食販売では販売スペースで調理して、出来立てを味わってもらう事も出来ます。
これこそスーパーで試食を配る上での強みじゃないでしょうか。
新商品を使ったレシピ
これは私も主婦だからすごく分かる悩み。
新商品を買ったとして、その調理方法、使う具材など最初は戸惑うんですよね~…。
でも販売員がその場で直接、レシピの説明や詳しい内容量など説明する事が出来る!
メーカーによっては、その商品で作れる簡単レシピを用意している場合もあります。
新商品のそばにレシピをぶら下げておくだけよりも、ちゃんと人の手で渡した方が印象にも残りやすい。
渡したレシピを元に「今夜のごはんはこれにしようかしら」と言って、商品を買ってもらえる事も結構あるんですよ。
在庫処分が目的

時々ですが新商品やリニューアル品でもない、既存の物を試食販売する時があります。
そういう時の狙いは何かと言うと、ずばり在庫処分!
まぁメーカーも余計な在庫は、抱えずに早く消化してしまいたいんですね(笑)
売れ残ってしまった商品も、マネキンがアピールする事で、普段より売り上げが伸びるケースも多い。
これはスーパー側にとっても嬉しい事じゃないでしょうか。
余計な在庫が減ればその分、他の商品を仕入れられるますしね。
マネキンにとっては、別に目新しくもない既存品の販売は苦痛ですけど…!
だってお客さんの食いつきも悪いし。
スーパー側のメリット
マネキンが試食販売をする事で、もちろんスーパーにとっても嬉しい効果が!
基本的にお客さんへの声かけが主な仕事なので、やはり活気が出るしお客さんの目を引きます。
あと世の中には試食魔という人達が存在するんですよ。
この人達はまさに試食目的で、スーパーに来ていると言っていいぐらい!
いや~恐ろしい、私も試食魔にはしょっちゅう遭遇するけどなかなか撃退出来ない…。
でも来店する客は少しでも多い方が、スーパー側としてはいいですよね。(つまりさくら効果)
スーパーで試食を配る効果まとめ
・CMとの相乗効果でお客さんにより商品を知ってもらえる
・実際に食べてもらう事で、味、匂い、食感が分かる
・レシピの紹介、詳しい内容量などを説明できる
・販売員がPRすると、既存品の在庫処分にも効果的
・スーパー側は店内に活気が出て、人寄せにもなる
いかがだったでしょうか?
普段何気なく目にする試食だけど、意外にもその効果は大きいもの!
もちろんメーカー、スーパーだけじゃなくて、試食販売をする事でマネキンさんのお仕事も増えますしね。